脂肪は、すべてが悪いわけではありません。エネルギーの貯蔵として、脂肪は本来とても優秀です。
少し体が重い。お腹が出てきた。この程度なら、正直まだ大きな問題ではありません。
本当に問題なのは、使われずに放置された脂肪が“質の悪い状態”に変わっていくことです。メタボ体質の人ほど、ここにハマりやすい。だからこそ、血トン体の考え方が役に立ちます。
脂肪は「置いてあるだけ」では済まなくなる
脂肪は倉庫のようなものです。本来は、必要なときに取り出して使うためにあります。
ところが現代の生活では、炭水化物を食べる機会が多く、糖を常に使う状態になりがちです。すると、使い切れなかったエネルギーは脂肪として貯蔵されます。
貯蔵すること自体は悪くありません。問題は、貯蔵した脂肪を使う時間がほとんどないことです。
- ためられる
- 使われない
- ずっと置かれたまま
最初は「ちょっと太ったかな」くらいで済みます。しかし長く放置されると、脂肪は単なる貯蔵ではなくなります。
メタボ体質で怖いのは「脂肪の量」より「脂肪の質」
メタボ体質の人は、脂肪がたまりやすいだけでなく、内臓のまわりに居座る脂肪が増えやすい傾向があります。
使われない脂肪が増えてくると、体は重くなるだけでは済まなくなります。
- 内臓のまわりに脂肪が集まりやすくなる
- 血管や肝臓に負担がかかりやすくなる
- 血液の状態(脂質バランスなど)にも影響が出やすくなる
つまり、脂肪は「あること」よりも、使われずに放置されていることが問題になりやすいのです。
運動だけでは「掃除」が終わりにくい
有酸素運動をすると脂肪は燃えます。これは間違いではありません。
ただ、運動で使われる脂肪は一部です。運動が終わると、また糖中心の生活に戻りやすい。すると脂肪は再び「倉庫に戻る」状態になります。
掃除を少しして、また溜める。この繰り返しになってしまうと、メタボ体質はなかなか抜けません。
血トン体は「脂肪を日常的に使う体」に戻す仕組み
ここで出てくるのが血トン体です。
血トン体は、体が「糖が少ない」と判断したときに、脂肪から作られるエネルギーの形です。血トン体を使える状態になると、脂肪はこう扱われます。
- 非常用燃料ではなく、日常の燃料になる
- 運動している時だけでなく、生活の中で使われやすくなる
- 余った脂肪を“燃やして回す”方向に体が動きやすくなる
この切り替えが起こると、脂肪は「ただ残るもの」ではなく、使われる対象になります。
メタボ体質の人ほど血トン体が必要になる理由
メタボ体質の人は、脂肪をため込む力が強い一方で、脂肪を使う時間が少ない生活になりやすい傾向があります。
だからこそ必要なのは、気合いではなく設計です。
- 糖をだらだら入れ続けない
- たんぱく質と脂質をしっかり入れて安定させる
- 空腹時間を少し作り、脂肪を使う時間を確保する
こうして血トン体が回りやすい環境を作ると、体は自然に「余った脂肪を使う」方向へ動きます。メタボ体質の人ほど、ここがハマると変化が出やすいのです。
脂肪は敵ではない。でも「放置された脂肪」は減らす必要がある
脂肪は本来、エネルギーの貯蔵庫です。貯蔵すること自体は悪くありません。
ただ、使われずに放置された脂肪は、内臓のまわりに居座り、血管や肝臓に負担をかけやすくなります。だから、放置された脂肪は取り除く必要がある。
血トン体の考え方は、そのための自然な仕組みです。脂肪を「削り取る」のではなく、燃料として使って減らす。ここに無理のなさがあります。
まとめ
脂肪は残ってもいい。問題は、使われずに放置されて「悪い状態」になっていくことです。
メタボ体質の人ほど、脂肪をためやすい一方で、脂肪を使う時間が少ない生活になりがちです。だからこそ、血トン体で脂肪を日常的に使える体に戻す。
脂肪は敵にしない。ただ、放置せずに燃やして回す。この発想が、メタボ体質を抜けるための現実的な一歩になります。

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